ブラッド・シンプル

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ブラッド・シンプル/Blood simple.(1984、アメリカ、99分)
●脚本・製作:イーサン・コーエン
●脚本・監督:ジョエル・コーエン
●出演:ジョン・ゲッツ、フランシス・マクドーマンド、ダン・ヘダヤ、M・エメット・ウォルシュ


テキサスを舞台に、妻の浮気を知った男の抱いた殺意から始まる映画、「ブラッド・シンプル」。


色々なことがしっちゃかめっちゃかに散らばりどう収拾つけるのかという終盤、平凡なスリラー映画として終わるのかなと思いきや、最後の瞬間、決まった。

襲ってきたのは夫だと最後まで信じ込んでいたアビーの放った銃弾がドア越しの人間に命中した直後に、夫とは完全に別人の誰かの声。

「え、誰?」というアビーの顔。


誰一人、この裏切りと誤解により複雑にねじれ曲がった事件の全貌を知らないまま映画は終わるのである。

この終わり方がすごくいい。

映画において一番大事なのはどう終わるか、だ。

ラストショットですべてが決まってしまう。

アビーが襲ってくる人間の正体を分かった上で応戦したり、このあと警察が来て事件のあらましを整理したり、、みたいな展開にしてたら本当に平凡なスリラーで終わってしまう。


本当に圧巻でした。

これがコーエン兄弟のデビュー作だなんて。

主人公も“探偵役”も登場しないサスペンススリラーを描いたらこうなるんだねえ。


「現代にヒッチコックがいないならコーエンを見れば良いじゃない」と僕がマリー・アントワネットなら言うね。

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